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獣医さんに行く前に!プロが教える、お家でできるワンちゃんの簡単耳掃除

前回は「グルーミング」と「トリミング」の違いについてお話しましたが、今回はご自宅で簡単にできるグルーミングの一つ、**「耳掃除」**について詳しくご紹介します。

耳のケアはワンちゃんの健康を守る上で非常に大切です。正しい方法を覚えて、ワンちゃんの耳を清潔に保ち、病気を未然に防ぎましょう。


耳が汚れる原因とそのサイン


ワンちゃんの耳は、人間と同じように油分がたまりやすく、気づかないうちにベタベタになっていることがよくあります。特に、耳が垂れているワンちゃん(例:トイプードル、コーギー、ビーグルなど)は、耳の中に空気が入りにくいため蒸れやすく、汚れや湿気がたまりがちです。立ち耳のワンちゃん(例:チワワ、柴犬、フレンチブルドッグなど)でも、皮脂汚れやホコリが付着し、不衛生になることがあります。

これらの汚れを放置しておくと、かゆみや不快感が増し、やがて外耳炎、さらには中耳炎内耳炎へと悪化してしまう可能性があります。

もし、以下のようなサインが見られたら、注意が必要です。

  • 頭を頻繁に振る

  • 耳を後ろ足で掻く

  • 耳から嫌な臭いがする

  • 耳の周りの毛がベタついている

  • 耳の穴が赤く腫れている


お家でできる安全な耳掃除の方法


「汚れがひどいから」といって、ゴシゴシと力を入れて掃除するのは絶対にやめましょう。ワンちゃんの耳の皮膚は非常に薄くデリケートなので、強い摩擦は皮膚を傷つけたり、内出血を引き起こしたりする原因になります。

また、耳の奥まで綿棒を入れてしまうと、かえって汚れを奥に押し込んでしまう危険性があります。奥に入り込んだ汚れは、ワンちゃんがより強くかゆみを感じたり、炎症が悪化したりする原因になります。

ご自宅での耳掃除は、耳の「見える範囲」を優しく拭き取ることに限定しましょう。


準備するもの


  • イヤークリーナーを染み込ませたコットン

  • または、耳掃除専用のウェットティッシュ


やり方


  1. イヤークリーナーを染み込ませたコットン、または耳掃除用のウェットティッシュで、耳の入り口から見える範囲の汚れをそっと拭き取ります。

  2. ゴシゴシこすらず、汚れを絡め取るイメージで優しく拭きましょう。

このお手入れは毎日行う必要はありません。ワンちゃんの耳の状態にもよりますが、週に1回程度を目安に、定期的にお手入れしてあげると良いでしょう。


こんな症状が見られたら、すぐに獣医さんへ


「耳が赤く腫れている」「嫌な臭いがする」「ワンちゃんがひどくかゆがっている」といった症状が見られた場合は、すでに外耳炎などの炎症を起こしている可能性が高いです。

このような状況では、ご自身で無理にお手入れしようとせず、すぐにかかりつけの獣医さんに診てもらいましょう。適切な診断と治療を受けることが、ワンちゃんの耳の健康を取り戻す一番の近道です。

普段からトリミングサロンでプロに耳掃除をしてもらい、どれくらい汚れているかを確認しておくことも、ワンちゃんの耳の健康状態を把握する上でとても有効ですよ。

次回は、お家でできる簡単なお手入れの第2弾をご紹介します。最後までお読みいただきありがとうございました!

 
 
 

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