意外と知らない!?犬の「フードアレルギー」を徹底解説
- dogsalonsphere
- 10月15日
- 読了時間: 3分
「フードを変えたら、なんだか体を痒がるようになった…」「最近、下痢や嘔吐が続いている…」。
もしあなたの愛犬にそんな症状が見られたら、それはフードアレルギーが原因かもしれません。人間と同じように、ワンちゃんも特定の食べ物でアレルギー反応を起こすことがあります。
今回は、犬のフードアレルギーについて、症状から原因、そして診断・治療方法まで、詳しく解説します。
フードアレルギーの症状:こんなサインを見逃さないで!
犬のフードアレルギーの症状は、主に皮膚症状と消化器症状の2つに大別されます。
1. 皮膚症状
強いかゆみ:季節に関係なく、特定の場所を執拗に掻いたり、舐めたりします。特に、顔周り(目、口、耳周辺)、手足、お腹、脇の下、肛門周り、背中などがかゆくなりやすい傾向があります。
皮膚の赤みや炎症:かゆみによって皮膚が赤く腫れたり、ブツブツとした発疹が出たりします。
脱毛や薄毛、フケ:慢性的なかゆみにより、毛が抜けたり、毛並みが荒れたりします。
外耳炎:耳の皮膚が炎症を起こし、赤みやベタつき、嫌な臭いを伴う外耳炎を繰り返すこともあります。
2. 消化器症状
慢性的な下痢や軟便:原因不明の下痢や軟便が続くことがあります。
嘔吐:食べた後に嘔吐してしまうこともあります。
これらの症状は、アトピー性皮膚炎など他のアレルギー疾患と似ているため、自己判断はせずに動物病院で診てもらうことが大切です。
アレルギーの原因となる食べ物とは?
食物アレルギーは、フードに含まれる特定のタンパク質に対して、免疫システムが過剰に反応することで起こります。アレルゲンとなりやすい主な食材は以下の通りです。
肉類:牛肉、鶏肉、豚肉など
穀物:小麦、トウモロコシ、大豆、米など
乳製品:牛乳、チーズなど
その他:卵、魚など
長期間同じフードを食べ続けることで、アレルギーを発症することがあります。また、分子が大きく、消化されにくいタンパク質ほど、アレルゲンとして認識されやすい傾向があります。
アレルギーの診断と治療方法
食物アレルギーの診断は、血液検査だけでは確定できません。獣医師は、他の病気を除外した上で、**「除去食試験」と「負荷試験」**という方法で診断を行います。
1. 除去食試験
アレルギーの可能性がある食材をすべて取り除いた**「低アレルゲン食」**を、約8週間****にわたり与え続けます。この期間は、おやつや人間の食べ物も一切与えてはいけません。
症状が改善すれば、食物アレルギーの可能性が高いと判断されます。
2. 負荷試験
除去食試験で症状が改善した後、元のフードや、アレルゲンと思われる食材を少量ずつ与えてみて、再びアレルギー症状が出るかを確認します。
症状が再発すれば、その食材がアレルゲンであると特定できます。
治療
フードアレルギーの根本的な治療は、原因となる食材を徹底的に除去することです。
療法食:アレルゲンを分解したタンパク質や、新しいタンパク質(ラム、鹿肉、サーモンなど)を使用した療法食に切り替えます。
手作り食:アレルゲンを含まない食材で手作りご飯を与える方法もありますが、栄養バランスの偏りには十分注意が必要です。
トリマーとしてできること
トリミング中に、ワンちゃんの皮膚の状態や毛質、耳の汚れ、体のかゆみなどを観察することで、フードアレルギーの兆候に気づくことがあります。
もし、何か気になる点があれば、飼い主さんにお伝えし、動物病院への受診をおすすめしています。
ワンちゃんの健康と幸せは、日々の食事から作られます。もしフードについてお悩みがあれば、いつでもご相談ください。愛犬の健康を一緒にサポートさせていただきます。






コメント